あなたは今の自分の仕事にイキイキと取り組めていますか?
このタイトルを見て記事を読みに来てくださった方はもしかすると、
「このまま仕事を続けて良いのかモヤモヤしている」
「本当はもっと自分に合った仕事をしたいけど、踏み出せない」
という方が多いかもしれません。
私も向いていない仕事をモヤモヤしながら5年間続けて、今はその状態に違和感を覚え、退職しています。
この記事では私の体験を元に、向いていない仕事を続けた結果どうなったのか、その仕事を辞めるまでの葛藤や辞める決断に至るまでをお伝えします。
今の仕事が苦痛でしんどい、という方にとってお役に立てたら幸いです。
向いていない仕事を続けた私に起きた事
まず、向いていない仕事を続ける事でどうなったのかについてお話します。
私の身に起きた事を箇条書きにあげるとこのような感じです。
- 仕事内容自体に苦痛を感じる
- 成長スピードは遅く、行きつく先もたかが知れている
- できない自分を責めて、自信を失う
- 仕事以外の時間も楽しめなくなる
仕事内容自体に苦痛を感じる
向いていない仕事をしている時、当然ですがネガティブな気持ちになります。
「やっていて辛い・怖い」
「気が進まない」
「逃げ出してしまいたい」
向いていない仕事でも1年、2年と続ける内に業務内容には慣れていきますが、この気持ちに慣れる事はありません。
もしかしたらいつか好きになれるかも、の”いつか”は来ない可能性の方が高いです。
私は以前勤めていた会社で、新規開拓営業のテレアポや飛び込み営業を行っていました。
高い成果を収めて活躍したいと思いつつ、いざ受話器を握ったり、インターフォンを前にしたりすると途端にネガティブな気持ちに支配されて上手くいかない事がほとんどでした。
営業職として3年間働きましたが、その間何万回行動を繰り返そうともその気持ちが弱まる事はありませんでした。
成長スピードは遅く、行きつく先もたかが知れている
向いていない事をするのは苦痛が伴うので、向いている人に比べ、成長スピードが非常に遅いです。
どんなに一生懸命でも、その仕事が好きで得意な人には勝てません。
時間をかければ前よりも上手くできるようにはなりますが、”マシになった”程度で突き抜ける事も出来ないし、前述の通り仕事が嫌だという気持ちがなくなる事もありません。
私も営業が得意で好きな同期と自分を比較して、「自分はダメだ、もっと頑張ろう」ともがきましたが、3年続けてやっとたどり着いたのは、社内で「まぁ及第点だろう」と言われるレベルでした。
できない自分を責めて、自信を失う
どんどん成長していく周囲とそれに置いていかれる自分を比較していると、自信が無くなっていきます。
「みんなができる事が出来ないなんて、自分は無能なんだ」
「こんな事も出来ない自分が、別の何かをしたとして活躍できるわけない」
「辛い、逃げ出したいと思っているなんて自分は情けない」
冷静に考えれば、その仕事に於いて自分は成果を出しにくい、というだけの事なのに
いつの間にか自分のいる環境の中だけで自分自身を評価してしまいます。
同期の中で一番営業成績の低かった私は、自分の出来なさに打ちのめされていました。
私は社会人として落ちこぼれなんだと思っていました。
仕事以外の時間も楽しめなくなる
ここまで来ると、仕事以外の時間にも落ち込む事が増えてきます。
休みの日でも、
「あぁ、今日が終わればまた仕事に行かなくてはいけない」
「こんな生活がこの先何十年も続くのかな」
「休み明けはあの仕事が入っているな…行きたくないな」
休みの日はただ職場に行かなくても良い日というだけで、常に仕事への憂鬱と不安感が付きまとっていました。
何をしても楽しくない。何の為に生きているのか分からない。そう思う事も増えていきました。
しんどくても辞められなかった理由
そんなにしんどいなら、さっさと辞めたらいいじゃない。客観的に見ているとそう思えるのですが、渦中にいる間はそうは思えませんでした。
なかなか辞める決心がつかなかった原因は、こんな思い込みがあったからでした。
- できないのは努力不足だから
- 辞めたいと投げ出すのは甘え
- 目立った成績も残せていないのに、他所に行けるわけがない
できないのは努力不足だから
成果が出ないのは自分の努力不足が原因だと本気で思っていました。
「辛い・逃げたいと思うのは、仕事に対するマインドが弱いせいだからもっと鍛えないと」
「人より能力が無いなら人の何倍も努力しないと」
「行動量も足りない。皆が休んでいる間も働いて行動量を増やそう」
これがもし、自分に向いている事や自分が心から成功したいと思えている事だったら、納得のいく成果が出るまでは努力し続けても良いと思います。
ただ、向いていない事・自分が本当にその仕事を通して手に入れたいものが無い場合は、どんなに努力してもなかなか辿り着けません。
どんなに時間や労力を費やそうが、苦痛を感じながら義務感で努力する人と、本当に良くなりたくて努力する人では行動の質が全然違うからです。
「こんなに頑張って自分はいったい何を手に入れようとしているのか?」
一度立ち止まって考えるべきでした。
辞めたいと投げ出すのは甘え
どんなに力を尽くしても成果に繋がらないと、「もう辞めてしまおうかな」と考える事もたくさんありました。
でも、
「入社したら3年は頑張るべきと言われているし…」
「一度やると決めた事なのに、成果が出ないからって諦めるのは甘えだ」
そんな考えが辞める事を踏みとどまらせました。
どちらも自分の気持ちというよりも、世間一般で言われている事や誰かに批判される事を恐れての思考でした。
今では、
「人には向き・不向きがある。」
「やってみないと向いているかどうか分からない事もあるし、やってみて違うと思えば次に行けばいい。」
そう思えるのですが、当時は視野が狭まってしまい、ここで何かしらの成果をあげなくてはならないと謎の義務感に囚われていました。
目立った成績も残せていないのに、他所に行けるわけがない
何の能力の無い自分がやっていける場所なんて無い。半ば本気でそう思っていました。
でも、だとしたらどんな成果を残せば他所でもやっていけると言えるのでしょうか?
その何かしらの”成績”とやらを残す為にどの位の時間を費やすつもりなのでしょうか?
今思えば、現状維持に甘んじる為の言い訳だったように思います。行動するのが怖かった。
本当はもっと自分を活かせる場所を見つけてそっちに行きたい。
本当にそうしたいのであれば、自分には無理だといじけるのではなく、腹を括って行動に移すべきでした。
今の仕事が向いているのか?続けるべきか?見極める方法
とは言っても、
「自分の仕事が向いているのかどうか判断しづらい」
「向いていないのは何となく分かっているけど、本当に辞めちゃって良いのか分からない」
このように、なかなか行動を起こす勇気が出ない方もいらっしゃると思います。
私もグルグルと、辞めるべきか?続けるべきか?長い間悩んできました。
ここでは私なりの見極める方法をお伝えします。
自分に合わないのは仕事か?環境か?を見極める
仕事内容自体が合っていないのか、環境が合っていないのかによってその後のアクションは変わってきます。
何が向いているのか、どんな仕事をしたいのかと考えるとなかなか思いつきませんが、
今の仕事のここが苦痛・この部分はどうしても慣れる事が出来ない、という部分ならいくつか出てくると思います。
Q:今の仕事のどの部分が苦痛ですか?また、それは何故ですか?
それに対して出てきた答えによって、業務内容自体が合っていないのか、環境が合っていないのかが分かってきます。
例)
①テレアポで相手から怒られなくても、「いらない」と言われる事が辛い。
何故?→相手からのNoに立ち向かって売り込んで行く事に負荷を感じるから。
②月末の事務作業が辛い。
何故?→事務作業自体はむしろ好きな方だけど、威圧的な上司とコミュニケ―ションを取る必要があるから、精神的に疲れる。
①の例で言うと、テレアポとは相手のNoをYesに変えてアポを獲得していく仕事なので、テレアポ自体が向いていないという事が分かります。
②の例は、事務作業自体には苦手意識は無く、上司とのコミュニケーションに苦痛を感じているので、環境が変われば事務仕事は向いているのかもしれません。
もし、同じ会社のままで人事異動等で環境を変える事ができたり、業務内容を変えてもらう事が出来るのであれば、上司や人事に相談してみる事で仕事への苦痛を和らげられる可能性があります。
逆に、異動の希望がなかなか通らない、会社自体が自分に合っていないのであれば、転職も視野に入れて動きだした方が良いです。
自分の理想状態に対して、今の働き方や仕事内容が繋がっているのか考える
どんな仕事も嫌な事や辛い事は必ずあります。
新人の頃は分からない事だらけ、出来ない事だらけでよりしんどさを感じる事も多いでしょう。
全ての苦痛を避けようとすると、成長の機会を奪われてしまって楽に逃げてしまう事になります。
それが分かっている人は、本当に辞めてしまって良いのか?もっと頑張るべきでは?という悩みを抱えがちです。
ただ、苦痛には乗り越えるべきものと、さっさと切り替えて次に行くべきものと2種類あると思っています。
例えば、こうなりたい・この仕事でこの位稼ぎたい、という自分自身の目的や目標を遂げる為の苦痛であれば多少の事は耐えて乗り越えていくべきです。
逆に、この仕事を続けた先に辿り着きたいところはない、仕事とは直接関係ない部分(パワハラ上司がいるとか)で辛い状況を強いられている、本当は別にやってみたい事があるけど踏み出せないから続けている、という場合は次に行くべきです。
もし、今自分には目指したい理想が無いというのであれば、それを大雑把にでも考えてみてほしいです。
例えば、
いずれ会社に依存しない働き方をしたい
お客様と直接関わりながらサービスを提供する仕事がしたい
一人で黙々と作業できる仕事がしたい
自分が無理なく働ける仕事で最低限の生活が出来る位の収入を得たい…
まずはざっくりした理想で良いので一旦考えてみて、そこから更に深堀してより具体的に描けると行動に繋げやすくなります。
今の働き方も嫌だけど、別にやりたい事なんて無いし…と最初は気が進まないかもしれませんが、「こうなりたい」という理想があるのとないのとでは、行動へのモチベーションも全然違います。
書店に行けば、自己理解をテーマにした本やどう生きたいか?を問う本もたくさん置いてあります。
そのようなツールを使って深堀っていくと、より自分の理想状態に納得感を得て行動に移す事が出来ます。
私も本を読んだり色んなサイトの診断を受けてみたりして、自分の特徴やどんな働き方・環境・仕事が向いていそうか等、自分自身の事をより理解できるようになりました。
もちろん、本を読んだり診断するだけでは分からない事も多いので、それ自体は自分の進む方向性を決める為の参考にして、あとは実践で本当に自分に合っている仕事や環境を見つけていく必要があります。
まずはその一歩として、自分の抱えている苦痛が本当に自分の未来にとって必要なものであるのかどうかを考えてみましょう。
まとめ:仕事が辛いけど辞められない人へ
要は、自分の理想状態に繋がらない苦痛からはさっさと離れて、もっと自分が楽しく生きられる方に行きましょうという事です。
今の仕事で上手くやれなかったからと言って、あなたがダメなわけでも甘えているわけでもありません。
もっと自分らしくイキイキと働ける場所があるはずです。
辛い現状を維持し続けるよりも、自分の理想って何だろう・自分はどうなりたいんだろうと考えて行動に移す方がずっと楽しいし今よりもっと明るい未来が待っています。
私も辞めてすぐは不安でいっぱいでしたが、自分の進みたい方向性が見えてきて今はワクワクしています。
上手くいく確証なんて無いけれど、「こうなりたい」に模索している今がモヤモヤ働いていた時よりもずっと楽しいです。
辛い仕事を今まで頑張ってこれたあなたならきっと大丈夫!
この記事が仕事にしんどさを感じている人にとって、一歩踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
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